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この記事は、2024年2月8日に配信した『1on1ミーティングのその先にあるものは何か?リーダーが目指すべき方向性とは』を記事化したものです。
「1on1やってるけど、正直うまくいってる気がしない」
そんな声、少なくありません。
上司が一方的に話して終わる。
部下も「またあの時間か…」と身構える。
制度として1on1を導入している企業は増えましたが、“本当に意味のある対話”になっているチームは少ないのが現実です。
「1on1のその先」にあるのは、“自走するチーム”
本来の1on1ミーティングは、部下の話を引き出し、自ら考え、行動することを促す場です。
- リーダーが話す時間が長い1on1 → 不評
- 部下が話す時間が多い1on1 → 評判がいい
この違いは「対話の質」に直結します。
1on1のよくある誤解:「何でも話していいよ」は続かない
一見自由なテーマ設定は魅力的ですが、実際は逆効果です。
「プライベートでも何でも…」と幅広すぎると、
2回目、3回目でネタが尽きてしまうのです。
続けるためには、対話の軸=テーマ設計が必要です。
良い1on1のポイント4つ
1.30分で区切る
「そろそろ30分だけど、続ける?また今度にする?」と確認しながら進めるのが効果的です。
2.週1 or 隔週ペースが理想
月1では遅すぎて「夏休みの宿題化」しがち。行動変化が起きにくくなります。
3.次回までの行動を“必ず”決める
「なんとなく話して終わる」1on1は、リターンはゼロです。
“調べる/話す/実行する”など、具体的な行動を約束して終えることが重要です。
4.ホワイトボード or 紙に書くという最強の工夫
会話を可視化しながら進めると、下記の効果が得られます。
- 部下の話が“受け止められた”と感じる
- 話が脱線しても戻れる
- 目でも振り返りができ、思考が深まる
- 「次の行動」も記録に残る
紙一枚でも良いです。書きながら対話する習慣が、信頼をつくります。
話すべきテーマは、「すぐ必要じゃないけど、大事なこと」
緊急でもなく、今すぐ答えが出ないような話をしましょう。
- やりがいの源泉や将来のキャリア
- 「このままだとまずいかも」な関係性や体制
- 3年後にチームが消えてしまいそうな懸念
こうした“重要だけど緊急でない話題”こそ、1on1にぴったりです。
リーダーの役割は「問いかけて、沈黙を待つ」ことです。
1on1のゴールは、「考える文化」を育てること
1on1は対話によるマネジメントトランスフォーメーションです。(私たちの考え方はこちら)
部下が「指示待ち」ではなく、
「自分で考えて動く人材」に育っていくことが、真の目的です。
1on1の先にあるのは、
全ての会話が“部下の思考を促す時間”に変わる未来です。
まとめ:1on1は「問い」と「余白」がつくる
- 沈黙は“金”
- 喋りすぎは“苦行”
- そして、書くことで“信頼”が生まれる
「1on1=定期的な進捗確認」ではなく、
“人が育つ場”にすることで、組織の未来が変わります。