ソリューション部門では、自律型組織を目指して部門として1on1ミーティングをすでに取り入れていました。さらなる効果を生み出すために「チームマネジメント塾」を採用したのですが、事務局のみなさま自身が組織の変化を実感することになりました。プログラムが組織に与えた影響とは何だったのでしょうか?
マネジャー 竹中由佳さん
リーダー 馬野桃子さん
石川洋輔さん(現:広報室リーダー)

昨今、全社の組織風土改革で「気づく、言える、行動をする」というスローガンが掲げられており、この実現に向けて、本店と第一線職場との間のラインコミュニケーションを活性化することが求められています。
経営層や本店が戦略や方針を第一線職場に伝える際、例えば経営理念をそのまま伝えて、すぐに理解・共感されるかというと、なかなか伝わりづらい部分もあります。そのため、内容を噛み砕き、第一線職場に伝わりやすい形にする必要があると考えています。
また、お客様の声やニーズを、第一線職場から経営層や本店に対してわかりやすく伝えていくことも重要です。こうした双方向のコミュニケーションのその循環をうまく機能させていくためには、自分の意思で行動する自律型組織へのシフトが必要だと考えています。
そのサポートをする、後押しをすることが、今回の取り組みを含めた我々のミッションの1つだと思っています。
T:そうですね。 先ほどラインコミュニケーションの話が出ましたが、本店と第一線職場の間では、コミュニケーションそのものは継続して行われていました。ただ、十分に意図や思いを共有できていたかという点では、形式的になっていた部分もあったのではないかと思います。また、第一線職場と本店の間では、それぞれの現場で培われた経験や知識が共有されてきましたが、振り返ると、その共有の在り方については、十分とは言えない部分もあったのではないかと感じています。
コミュニケーションの場を設定することも取り組みのひとつとして有効ではありますが、さらに職場単位でスコープを縮めて考えた時に、上司と部下のコミュニケーションをより活性化した方がよいのではないかという点に着眼しました。
日々の業務では、指示を受けて「わかりました」と仕事を進めることが多いのですが、単に業務をこなすだけではなく、目的や背景を共有した上で、自律的に仕事を進めていくところまでは、必ずしも十分につながっていなかったのではないか、という認識がありました。
T:主立った取り組みとして、本店の経営層が現場を回り、第一線職場の方々とコミュニケーションを取ることに加え、1on1を掲げました。経営層と第一線職場のコミュニケーションについては、複数の階層を介して行われることが多く、実務に近い立場とのやり取りでは、どうしても距離が生じやすい面がありました。そのため、目的や意図を本音ベースで十分に共有するところまでは、届きにくかった部分もあったのではないかと思います。
1on1についても、以前からやろうという声はありましたが、「そもそも1on1とは何か」「1対1で話せばよいのか」というように、具体的なやり方がわからないという状況がありました。加えて、「忙しい」という理由から、なかなか時間を確保できていなかった実情もありました。
業務の手の止まることに抵抗を感じる担当者もいれば、上司としても「仕事の手を止めてしまって申し訳ない」という遠慮がありました。また、上司自身の仕事も滞ってしまうのではないかという認識もあり、結果としてなかなか有効な1on1ができていなかった、という実情がありました。

北方先生には過去にもダイバーシティの活動でサポートいただいていたご縁もあり、当時の担当者に北方先生をご紹介いただいたという経緯です。
全社としても、ソリューション本部としても「自律型人財」の育成、「自律型組織」への移行を人財育成におけるミッション、目的にしています。自律的な成長をいかに後押しし、一人ひとりが力を発揮できる職場をつくっていくかを大きなテーマとしてきました。
その実現に向けた一つの糸口として北方先生が実践されている1on1の考え方やアプローチがフィットするのではないかと感じ、2024年度から本格的に一緒に取り組ませていただいております。

主なものを3つほど挙げさせていただきます。
まず一つ目は、コーチングのプロフェッショナルである北方先生の講義と、職場での1on1の実践を繰り返す構成になっている点です。学びと実践を行き来することで、1on1の有効性を、受講者本人だけでなく、部下の方々にも実体験として感じていただけたことが大きなポイントだと思っています。
二つ目は、受講対象であるミドルマネジメント層の方々が、自分の職場に合った1on1の形を模索しながら実践していったことで、その取り組みが部下にも伝わり、私達が目指していた1on1の在り方が、組織内に少しずつ広がっていった点です。
三つ目は、研修を受けながらも、チームとして業務が前に進んでいることが実感できたことです。学びが現場の動きに繋がり、チーム全体に良い影響が生まれたと感じています。良かった点としては、この3点が大きいですね。
I:そうですね。 特にチーフマネージャークラスなど、職場を担っている役職者が、そういうふうに前向きにやっていると、部下の方も「ああいう形で進めればいいんだな」「こうすれば部下に伝わりやすいんだな」と具体的にイメージしやすくなると思います。
そういう意味でも、今回の研修は非常に良い機会だったと感じていますし、みなさんの感想からも、その手ごたえが伝わってきました。プログラムを実施して本当によかったと感じています。
3名同時:そうですね。

T:1on1を行うことで、部下は自分がやるべきことがより明確になりますし、上司の側も部下が何に取り組み、どのような思いで仕事をしているのかを、より解像度高く把握できるようになります。お互いの考えや状況を理解した上で進められることで、より能動的に仕事に向き合えるようになるのではないかと思います。
I:実際に、私達も受講生でもある上司の竹中と1on1させていただきました。自分が担当している業務で、本来どういう進め方がよいのかを考える良い機会になりましたし、それを上司と対話することで、「この方向性で合っているんだな」という確認やすり合わせできる点が、とても良いところだと感じています。
私自身は職場が変わり、今は実際に部下と1on1を行っています。正直に言うと、これまで見えていなかった部分が意外と多かったな、というのが率直な感想です。「ここに悩んでいるんだな」とか、「ここに少し不満を感じているんだな」といったことが見えてくると、こちらからのアドバイスもしやすくなりますし、仕事も一緒に進めやすくなったと感じています。
I:特に不満があるわけではないのですが、もう少しこうだったらいいな、と思う点はあります。講師も先生お一人で対応されているので、全員が先生に気軽に相談できるような環境があると、よりよいのではないかと思います。
例えば、今後、先生に好きなタイミングでご相談ができるような仕組みがあれば、とてもありがたいなと思っています。片山のように、自ら進めているメンバーもいますが、そうした人達も、行き詰まった時や、ちょっと相談したいなと感じた時に、気軽に先生にご相談できる環境があると、よりよいのではないかと思います。
また、研修を一度受けた方々が後日改めて集まったり、先生に相談できたりするような、いわば同窓会のような場があると、より自走に繋がっていくのではないかと感じています。
T:先ほど石川からも話がありましたが、相談については、必ずしも格式ばった形でなくてもよいと思っています。以前、Teamsでやりとりいただいたように、他の受講者も見れるような形で、気軽にやり取りできる場があってもよいのではないかと感じています。
B:去年私たち3人とも新しく育成チームのメンバーとなり、1on1に取り組むこと自体だけは決まった状態でした。正直なところ、私達自身もどのような効果が出るのか分からないままにスタートした部分があったと思います。
実際に昨年1年間、セミナーと実践研修を実施していただいき、その様子を間近で見てきました。特に実践研修は手上げ制で参加された約40名の方々でしたので、「自分のチームを少しでも良くしたい」という思いを持って参加されていたのではないかと感じています。
その後も取り組みを続けてくださっている様子を一番近くで見ている中で、私達自身、この取り組みの効果を強く実感するようになりました。
一方で、1on1がソリューション本部全体に浸透しているかというと、まだ「本当に効果があるのか」と感じている方や、ハードルが高いと感じている方も、実際には多くいらっしゃるのではないかと思っています。
私達事務局としてできることは、実際受講された方の生の声をしっかりメールマガジンなどを通じて丁寧に発信していくこと、1on1の重要性や「どのような目的でこの取り組みを進めているのか」を、さまざまな場面で伝え続けていくことだと考えています。まずは理解していただくことが何より大切だと感じており、そこはこれからも継続して取り組んでいきたい部分です。
来年度の具体的な計画については、まさにこれから検討していく段階ですが、今年度は昨年度実施した4カ月の実践研修に加え、より取り組みやすいライト版の研修も追加しました。
実際に取り組むのは、ソリューション本部のメンバーですので、現場の声をしっかりと受け止め、それを研修内容やさまざまな施策に反映していくということが、私達事務局のミッションだと考えています。その点を大切にしながら、今後の計画を考えていきたいと思っています。
B:そうですね。浸透させつつ、粘り強く取り組んでいく事が大切だと思っています。1年や2年で簡単にできるものではないからこそ、私たち自身が継続的に関わり続け、想いを持って発信し続けることが何より大切だと思っています。
